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税金制度解説

年末調整とは【2026年版】仕組み・対象者・3枚の申告書と流れ

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年末調整とは【2026年版】仕組み・対象者・3枚の申告書と流れ。会社に出す申告書は3枚

この記事の結論

いつから
年末調整は通常12月に行われ⁠1、精算は年末調整を行った月の給与です⁠2。基礎控除申告書と保険料控除申告書の法律上の期限はその年最後の給与日の前日ですが⁠3⁠4、会社の締切が先に来るので会社の案内の日付を守ります。
誰が
扶養控除等申告書を出していて、1年を通じて勤務している人か、年の途中で就職して年末まで勤務している人です⁠1。年間の給与が2,000万円を超える人と、災害減免法で徴収猶予や還付を受けた人は対象外です⁠1。
いくら
戻る額や引かれる額は、天引きの合計と1年分の税額(年調年税額)の差額です⁠2。年調年税額は、給与所得控除と所得控除を引いた金額に税率をかけ、102.1%を乗じて求めます⁠5。
何をする
扶養控除等申告書、基礎控除申告書(兼用様式)、保険料控除申告書の3枚を書き、控除証明書を添えて会社に出します⁠6⁠3⁠4。あとは会社が計算し、年末調整を行った月の給与で精算します⁠2。

補足

  • 年末調整は、毎月の給与から源泉徴収した所得税等の合計と、1年間に納めるべき税額との差額を精算する手続きです⁠1。天引きの合計が多ければ戻り、少なければ引かれます⁠5。
  • 対象は、扶養控除等申告書を会社に出している人で、年間の給与が2,000万円以下の人です⁠1。会社に3枚の申告書を出せば、計算も精算も会社が行います⁠5⁠2。
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年末調整は「天引きの合計」を「1年分の税額」に合わせる手続き

会社は毎月の給与から所得税と復興特別所得税を源泉徴収しますが、その合計は1年間に納めるべき税額と一致しないのが普通です⁠5。この差額を精算するのが年末調整で⁠1、天引きの合計が多ければ差額が戻り、少なければ差額が引かれます⁠5。

年末調整の流れ⁠7⁠6⁠3⁠4⁠5⁠2
1会社から3枚の申告書を受け取る扶養・基礎控除等・保険料控除2書いて控除証明書と一緒に会社に出す2枚目・3枚目は最後の給与日の前日まで3会社が1年分の税額を計算する控除をすべて反映した年調年税額4年末調整をした月の給与で精算多ければ還付、少なければ徴収1会社から3枚の申告書を受け取る扶養・基礎控除等・保険料控除2書いて控除証明書と一緒に会社に出す2枚目・3枚目は最後の給与日の前日まで3会社が1年分の税額を計算する控除をすべて反映した年調年税額4年末調整をした月の給与で精算多ければ還付、少なければ徴収

計算と精算は本人ではなく会社が行います⁠5⁠2。確定申告との違いは年末調整と確定申告の違いで整理しています。

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誰が対象か

12月に行う年末調整の対象は、扶養控除等申告書を会社に出している人のうち、次の人です⁠1。

区分対象になるか
1年を通じて勤務している人対象⁠1
中途就職で年末まで勤務対象。前の会社の給与も合わせて計算する⁠1⁠8
年間の給与が2,000万円を超える人対象外⁠1
災害減免法で徴収猶予や還付を受けた人対象外⁠1
年の途中で退職した人原則対象外。死亡退職、12月の給与を受けた後の退職、パートで年収136万円以下の退職などは退職時に対象⁠1
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会社に出す3枚の申告書

国税庁が掲載している令和8年分の様式のうち、会社員の多くに関係するのは次の3枚です⁠7。

申告書何を申告するか詳しい書き方
扶養控除等(異動)申告書給与の計算で扶養控除などの各種控除を受けるための申告。その年最初の給与日の前日までに出す⁠6年末調整の書き方
基礎控除申告書(兼用様式)基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除、所得金額調整控除の4つ。その年最後の給与日の前日までに出す⁠3基礎控除申告書の書き方
保険料控除申告書生命保険料、地震保険料、社会保険料、小規模企業共済等掛金の控除。その年最後の給与日の前日までに出す⁠4保険料控除申告書の書き方

保険料控除などの証明書は、申告書に添えて出します⁠4。基礎控除申告書と保険料控除申告書の法律上の期限はその年最後の給与日の前日ですが⁠3⁠4、会社の締切はそれより前に設定されるので、会社の案内の日付で動きます。期限の考え方は年末調整はいつまでで整理しています。

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いくら戻るか、引かれるか

会社は、1年間の給与の合計から給与所得控除を引き、扶養控除や保険料控除などの所得控除を引き、1,000円未満を切り捨てた金額に税率を当てはめ、住宅借入金等特別控除があれば差し引き、102.1%を乗じて100円未満を切り捨てた額を年調年税額として求めます⁠5。

  1. 天引きの合計と年調年税額を比べる

    1月から12月までに源泉徴収した税額の合計と、年調年税額を比べます⁠5。

  2. 多ければ還付

    差額(過納額)は、年末調整を行った月の源泉徴収税額から差し引いて還付されます。通常は12月分です⁠2。

  3. 少なければ徴収

    不足額は、年末調整を行う月の給与から徴収されます⁠2。

戻る額の目安や、戻らない・引かれる場合は年末調整の還付金はいつ・いくら戻るで整理しています。

あなたの場合

あなたの状況次にやること
1年を通じて同じ会社に勤めている年末調整の対象です⁠1。扶養控除等申告書を出していれば、あとは基礎控除申告書と保険料控除申告書を期限までに出します⁠7。
年の途中で転職した年末まで勤務していれば転職先で年末調整の対象です⁠1。前の会社の給与も合わせて計算するので、前の会社の源泉徴収票を転職先に出します⁠8。
パートで年の途中に辞め、年収136万円以下退職後に他の勤務先から今年中に給与を受ける見込みがなければ、退職時に年末調整の対象になります⁠1。辞める前に会社に確かめます。
年収が2,000万円を超える年末調整の対象外です⁠1。会社では精算されないので、自分で1年分の税額を計算して申告します。

やらなくていいこと

  • ×前の会社の源泉徴収票を出さずに年末調整を待つ

    中途就職の人は前の会社の給与も含めて年末調整をします。前の会社の給与額や源泉徴収税額を源泉徴収票で確認できない場合は、年末調整ができません⁠8。

  • ×年末調整の対象外なのに精算を待つ

    年間の給与が2,000万円を超える人や、退職して年末まで勤務していない人(一定の場合を除く)は、年末調整の対象になりません⁠1。

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2026年分(令和8年分)の主な改正

令和8年分の年末調整は、基礎控除の引き上げなどの改正が反映される最初の年です⁠9。改正は原則として2026年12月1日に施行され、11月までの毎月の天引きは変わらず、12月の年末調整で改正後の額を使います⁠9。

項目令和8年分
基礎控除合計所得金額489万円以下で104万円、489万円超655万円以下で67万円、655万円超2,350万円以下で62万円⁠10
扶養親族等の所得要件58万円以下から62万円以下(給与収入136万円以下)へ⁠9
特定親族特別控除特定親族の所得要件が58万円超123万円以下から62万円超123万円以下(給与収入136万円超197万円以下)へ⁠9
生命保険料控除23歳未満の扶養親族がいる人の新契約の一般生命保険料は、令和8・9年分の上限が6万円(改正前4万円)⁠9
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よくある質問

年末調整をすれば確定申告は要らないか

年末調整で受けられる控除と、確定申告でしか受けられない控除があります。自分に確定申告が必要かは年末調整と確定申告の違いで整理しています。

申告書を出し忘れた

会社の締切を過ぎても、基礎控除申告書と保険料控除申告書の法律上の期限はその年最後の給与日の前日です⁠3⁠4。まず会社に相談します。間に合わなかった場合の扱いは年末調整はいつまでにあります。

年の途中で退職した

死亡退職、12月の給与を受けた後の退職、パートで年収136万円以下の退職など一定の場合は退職時に年末調整の対象になりますが、それ以外の中途退職者は対象になりません⁠1。退職後の扱いは、会社と税務署に確かめます。

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まとめ

  • 年末調整は、毎月の天引きの合計と1年分の税額の差額を精算する手続き⁠1。
  • 対象は扶養控除等申告書を出している人で、年間給与2,000万円以下。年の途中の退職者は原則対象外⁠1。
  • 出すのは扶養控除等・基礎控除等(兼用)・保険料控除の3枚⁠7。2枚目・3枚目の法律上の期限は最後の給与日の前日⁠3⁠4。
  • 多ければ年末調整の月の給与で還付、少なければ徴収⁠2。
  • 令和8年分は基礎控除の引き上げ、扶養親族等と特定親族の所得要件の変更、生命保険料控除の特例が反映される⁠9⁠10。

「年末調整」の記事一覧

出典(公式ページで確認済み)

本文の小さな番号は、下の出典に対応しています。いずれも公式ページを開いて確認しました。

  1. 省庁国税庁「タックスアンサー No.2665 年末調整の対象となる人」確認日 /確認した内容:年末調整は、毎月の給与から源泉徴収した所得税等の合計と、1年間に納めるべき税額との差額を精算する手続。対象は給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を年末調整を行う日までに提出している一定の人。12月に行う年末調整の対象は、1年を通じて勤務している人と、年の中途で就職し年末まで勤務している人。対象外は、1年間に支払うことが確定した給与の総額が2,000万円を超える人と、災害減免法により徴収猶予や還付を受けた人。年の中途で行う年末調整の対象は、非居住者となった人、死亡により退職した人、著しい心身の障害のため退職した人、12月に支給されるべき給与の支払を受けた後に退職した人、パートタイマーなどが退職した場合で本年中に受ける給与の総額が136万円以下の人(退職後本年中に他の勤務先から給与を受ける見込みのある人を除く)。これらに当てはまらない年の中途退職者は対象にならない
  2. 省庁国税庁「タックスアンサー No.2675 年末調整の過不足額の精算」確認日 /確認した内容:源泉徴収した税額の合計額が年調年税額より多い場合、その差額(過納額)を各人に還付する。年末調整を行った月分の源泉徴収税額から差し引いて還付し(通常は12月分)、差し引ききれない分はその後の納付分から順次差し引く。源泉徴収した税額が年調年税額に満たない場合は、不足額を年末調整を行う月の給与から徴収する
  3. 省庁国税庁「[手続名]給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除及び所得金額調整控除の申告(A2-4)」確認日 /確認した内容:給与の支払を受ける人が、年末調整で基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除、所得金額調整控除を受けるために行う手続。提出時期は、その年最後に給与等の支払を受ける日の前日まで。給与の支払者に提出する
  4. 省庁国税庁「[手続名]給与所得者の保険料控除の申告(A2-3)」確認日 /確認した内容:提出時期は、その年最後に給与等の支払を受ける日の前日まで。給与の支払者に提出する。生命保険料・地震保険料・小規模企業共済等掛金控除を受ける場合は支払金額を証明する書類を添付する
  5. 省庁国税庁「タックスアンサー No.2662 年末調整のしかた」確認日 /確認した内容:給与の支払者は給与の支払の際に所得税と復興特別所得税を源泉徴収するが、その合計額は1年間に納めるべき税額と一致しないのが通常で、この差額を精算する手続が年末調整。計算は、1年間の給与の合計から給与所得控除(と所得金額調整控除)を引き、扶養控除などの所得控除を引き、1,000円未満を切り捨てた金額に税率を当てはめ、住宅借入金等特別控除があれば差し引き、102.1%を乗じて100円未満を切り捨てた額が年調年税額。源泉徴収税額の合計と比べ、多ければ差額を還付し、少なければ差額を徴収する
  6. 省庁国税庁「[手続名]給与所得者の扶養控除等の(異動)申告(A2-1)」確認日 /確認した内容:給与の支払を受ける人が、給与について扶養控除などの諸控除を受けるために行う手続。提出時期は、その年の最初に給与の支払を受ける日の前日まで(中途就職の場合は就職後最初の給与の支払を受ける日の前日まで)。記載内容に変更があった場合は、変更の日後最初の給与の支払を受ける日の前日までに提出。給与の支払者に提出する
  7. 省庁国税庁「年末調整関係の各種申告書・記載例(令和8年分)」確認日 /確認した内容:令和8年分の様式として、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書、給与所得者の基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書、給与所得者の保険料控除申告書などと、それぞれの記載例PDFを掲載
  8. 省庁国税庁「タックスアンサー No.2668 年末調整の対象となる給与」確認日 /確認した内容:年末調整の対象となる給与は、その年の1月1日から12月31日までの間に支払うことが確定した給与。年の最後に給与を支払うまでに扶養控除等申告書を提出している人が対象。中途就職者は、就職前に他の会社などから支払を受けた給与も、前の会社などに扶養控除等申告書を提出していれば含めて年末調整を行う。前の会社などの給与額や源泉徴収税額は源泉徴収票で確認し、確認できない場合は年末調整を行えない
  9. 省庁国税庁「令和8年分の年末調整における改正点(令和7年分との比較)」確認日 /確認した内容:基礎控除の引上げ等の改正は原則として令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税に適用。令和8年11月までの源泉徴収事務に変更はない。扶養親族等の所得要件は改正前58万円以下から62万円以下(給与収入136万円以下)へ。特定親族の所得要件は改正前58万円超123万円以下から62万円超123万円以下(給与収入136万円超197万円以下)へ。23歳未満の扶養親族がいる場合の新生命保険料の一般生命保険料控除は令和8・9年分の上限が6万円(改正前4万円)
  10. 省庁国税庁「タックスアンサー No.1199 基礎控除」確認日 /確認した内容:令和8年分・9年分の基礎控除は、合計所得金額489万円以下で104万円、489万円超655万円以下で67万円、655万円超2,350万円以下で62万円

この記事をつくった人

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お金の勉強!編集部 日本企業情報株式会社内に編成
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編集長(2級ファイナンシャル・プランニング技能士) 実績:新聞のコラム執筆/教育費の相談/高等学校の学校説明会/各種講演会
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