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税金手続き
年末調整の書き方【2026年版】出す書類3枚と記入のポイント
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出典 15件・すべて公式ページで確認
この記事の結論
年末調整とは何をする手続きか
年末調整は、会社が毎月の給与から引いてきた所得税の合計と、1年分の正しい税額を一致させる手続きです6。毎月の天引きは概算なので、12月に扶養家族や保険料の控除を反映して計算し直し、引きすぎていれば戻り、足りなければ追加で引かれます6。
対象になるのは、会社に「扶養控除等(異動)申告書」を出している人です。年間の給与が2,000万円を超える人は年末調整の対象外で、確定申告が必要です34。
2026年の年末調整は「令和8年分」です。国税庁は今年の見直し点として、基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ、扶養親族等の所得要件の改正、23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除の特例の4つを挙げています7。これらの改正が2026年12月1日に施行され、12月の年末調整で改正後の額を使って1年分を計算し直します5。11月までの毎月の天引きは変わりません5。
出す書類は3枚
国税庁が令和8年分として用意している申告書は、次の3種類です8。
| 申告書 | 出す人 | 書く内容 |
|---|---|---|
| 1枚目:扶養控除等(異動)申告書 | 全員(扶養親族がいない人も)1 | 本人の情報、配偶者と扶養親族、障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生の該当 |
| 2枚目:基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書 | 基礎控除を受ける人(実質ほぼ全員)1 | 本人の所得の見積り、配偶者の所得、19〜22歳の親族の所得、給与850万円超の人の調整控除 |
| 3枚目:保険料控除申告書 | 生命保険料・地震保険料・自分で払った社会保険料・iDeCo等の掛金の控除を受ける人1 | 支払った保険料と掛金の額 |
住宅ローン控除を受けている人は、2年目以降に「住宅借入金等特別控除申告書」が加わります。初年度は年末調整では受けられず、確定申告が必要です1。
いつまでに出すか
法律上の期限は書類ごとに違います。扶養控除等申告書は「その年最初の給与の支払を受ける日の前日まで」1、特定親族特別控除申告書は「その年最後に給与の支払を受ける日の前日まで」2、住宅借入金等特別控除申告書は「年末調整の時まで」です1。ただし会社は、12月の給与計算に間に合わせるために、これらより早い締切を社内で決めています。会社の案内にある締切を優先してください。
扶養控除等申告書は本来、その年の最初の給与を受け取る日の前日までに出す書類です1。年末調整の時期に配られるのは、翌年分の申告書と、今年の内容の確認を兼ねているためです。年の途中で結婚や子の就職などがあれば、その都度「異動申告書」として出します1。
1枚目:扶養控除等(異動)申告書の書き方
本人の欄
氏名、住所、生年月日、マイナンバー(会社の指示による)を書きます。扶養する家族がいない人は、この欄だけで提出します1。
源泉控除対象配偶者
配偶者がいる人は、国税庁の記載例(下のリンク)でこの欄の要件を確かめ、当てはまれば書きます。配偶者控除・配偶者特別控除の申告そのものは2枚目で行います9。
源泉控除対象親族
令和8年分の様式の欄名は「源泉控除対象親族」で9、16歳以上の扶養親族のほか、特定親族(19歳以上23歳未満)の一部もここに書きます2。扶養親族の合計所得金額の要件は62万円以下です10。70歳以上は「老人扶養親族」の区分に印を付けます9。どこまで書くかは国税庁の記載例(下のリンク)で確認します。
障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生
該当する場合に印を付けます。寡婦・ひとり親は本人の合計所得金額500万円以下、勤労学生は89万円以下(給与だけなら163万円以下)が要件です9。
16歳未満の扶養親族
用紙の下の方にある住民税の欄に書きます。所得税の扶養控除の対象は16歳以上なので10、16歳未満は控除額には関係しませんが、住民税の計算に使われます。
扶養控除の額は、一般の扶養親族38万円、特定扶養親族63万円、老人扶養親族48万円、同居老親等58万円です10。この額は会社が計算するので、申告書に書く必要はありません。
記入例は国税庁の《記載例》令和8年分扶養控除等申告書(PDF)にあります8。
2枚目:基礎控除申告書(兼用様式)の書き方
正式名称は「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」で、4つの控除の申告が1枚にまとまっています8。使う欄は人によって違いますが、基礎控除の欄はほぼ全員が書きます。
基礎控除申告書の欄(全員)
本人の2026年の給与収入の見込みを書き、給与所得の金額に直します。収入220万円までは収入から74万円を引いた額、220万円超360万円以下は収入×70%−8万円が給与所得です11。合計所得金額489万円以下なら基礎控除は104万円、489万円超655万円以下なら67万円、655万円超2,350万円以下なら62万円です12。
配偶者控除等申告書の欄(配偶者がいる人)
配偶者の合計所得金額の見積りを書きます。62万円以下なら配偶者控除、62万円超133万円以下(給与だけなら136万円超207万円以下)なら配偶者特別控除です5。両方を同時には受けられません1。
特定親族特別控除申告書の欄(19〜22歳の子などがいる人)
19歳以上23歳未満で、合計所得金額が62万円超123万円以下(給与だけなら136万円超197万円以下)の親族がいる場合に書きます5。1枚目の源泉控除対象親族の欄に書いたかどうかにかかわらず、この欄の記入が必要です2。
所得金額調整控除申告書の欄(給与850万円超の人)
給与収入が850万円を超え、23歳未満の扶養親族がいる、本人や家族が特別障害者である、などの要件に当てはまる人だけが書きます1。
記入例は国税庁の《記載例》令和8年分 基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書(PDF)にあります8。
3枚目:保険料控除申告書の書き方
保険会社や年金機構から届く控除証明書を手元にそろえてから書きます。証明書は申告書に添えて会社に出します1。
生命保険料控除の額は、新契約なら年間保険料8万円超で上限4万円、旧契約なら10万円超で上限5万円、3区分の合計で上限12万円です13。
2012年1月1日以後の契約(新契約)の場合。旧契約は計算が異なります。
記入例は国税庁の《記載例》令和8年分保険料控除申告書(PDF)にあります8。
あなたの場合
| あなたの状況 | 次にやること |
|---|---|
| 独身で扶養する家族がいない | 扶養控除等申告書は本人の欄だけ書いて出します(扶養親族がいない人も提出が必要です1)。基礎控除申告書(兼用様式)は本人の所得の見積りだけを書きます。 |
| 配偶者がパートで働いている | 配偶者の2026年の合計所得金額が62万円以下(給与だけなら136万円以下)なら配偶者控除、62万円超133万円以下なら配偶者特別控除の欄を使います5。2枚目の「配偶者控除等申告書」の欄に配偶者の所得の見積りを書きます。 |
| 19〜22歳の子がアルバイトをしている | 子の合計所得金額が62万円超123万円以下(給与だけなら136万円超197万円以下)なら、2枚目の「特定親族特別控除申告書」の欄に書きます5。1枚目の源泉控除対象親族の欄に書いたかどうかにかかわらず、2枚目の記入が必要です2。 |
| 今年、家を買って住宅ローンを組んだ | 初年度は年末調整では受けられず、確定申告が必要です1。年末調整は他の控除について通常どおり出し、住宅ローン控除は年明けの確定申告で受けます。 |
| 年の途中で退職して年末は無職 | 12月に給与を受け取った後に退職した人などを除き、年の中途で退職した人は会社の年末調整の対象になりません3。源泉徴収票を受け取っておき、年明けに確定申告で精算します。 |
やらなくていいこと
年末調整ではできないこと
次の控除は年末調整の対象ではなく、年明けの確定申告で受けます。
- 医療費控除:医療費控除の明細書を確定申告書に添えて受けます15。
- 住宅ローン控除の初年度:最初の年分は確定申告が必要で、2年目から年末調整で受けられます1。
- 年の途中で退職して年末に勤務先がない場合:12月の給与を受けた後の退職などを除き、会社の年末調整の対象になりません3。
ふるさと納税(寄附金控除)も、ワンストップ特例を使わない場合は確定申告で受けます。年末調整と確定申告の使い分けは、年末調整と確定申告の違いで整理しています。
よくある質問
出し忘れた控除証明書があったら
会社の締切後に見つかった場合、会社が再計算に応じるかは会社次第です。応じてもらえなければ、年明けに確定申告で控除を受けられます。確定申告は年末調整のやり直しとして使えます。
控除証明書を紛失した
保険会社に再発行を頼みます。電子データで会社に提出できる場合は、証明書類の提出に代えられます1。
2か所から給与をもらっている
申告書は主たる給与の勤務先に出します1。年末調整されなかったもう1か所の給与などの合計が20万円を超える人は、確定申告が必要です4。
まとめ
出典(公式ページで確認済み)
本文の小さな番号は、下の出典に対応しています。いずれも公式ページを開いて確認しました。
- 省庁国税庁「給与所得者(従業員)の方へ(令和8年分)」
- 省庁国税庁「令和7年度税制改正(基礎控除の見直し等関係)Q&A(令和7年5月30日)」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.2665 年末調整の対象となる人」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」
- 省庁国税庁「令和8年分の年末調整における改正点(令和7年分との比較)」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.2662 年末調整のしかた」
- 省庁国税庁「令和8年分 年末調整がよくわかるページ」
- 省庁国税庁「年末調整関係の各種申告書・記載例(令和8年分)」
- 省庁国税庁「令和8年分 各種控除額の確認」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1180 扶養控除」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1410 給与所得控除」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1199 基礎控除」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1140 生命保険料控除」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1145 地震保険料控除」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」