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税金制度解説
扶養とは【2026年版】税金の扶養と社会保険の扶養の違いをわかりやすく
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出典 12件・すべて公式ページで確認
この記事の結論
「扶養」は制度ごとに別の言葉
「扶養に入る」「扶養から外れる」という言い方は、いくつもの別の制度で使われています。税金(所得税など)、社会保険(健康保険と年金)、そして勤務先の家族手当です。基準も判定の時期も手続きの窓口も違うので、まずどの制度の話かを分けます。
| 項目 | 税金の扶養 | 社会保険の扶養 |
|---|---|---|
| 正式な名前 | 扶養親族、控除対象配偶者13 | 被扶養者(健康保険)、20歳以上60歳未満の配偶者は第3号被保険者(年金)27 |
| 効果 | 扶養する側の所得から扶養控除・配偶者控除を差し引く13 | 扶養される側が健康保険の被扶養者になる。配偶者は国民年金の第3号被保険者にもなり、保険料を個別に納めない27 |
| 収入の基準 | 合計所得金額62万円以下(給与収入136万円以下)34 | 年間収入130万円未満(60歳以上・障害者180万円、19〜22歳は配偶者を除き150万円)25 |
| 判定の時期 | 12月31日の現況、1年分の所得1 | 該当する時点以降1年間の見込み2 |
| 手続き | 勤務先に扶養控除等申告書を提出。配偶者控除等・特定親族特別控除は別の申告書6 | 勤務先を通じて被扶養者の届出(協会けんぽは追加から5日以内。健康保険組合は勤務先に確認)2 |
税金の扶養:扶養親族と控除対象配偶者
税金の扶養は、扶養する側(納税者)の所得から一定額を差し引く制度です。配偶者以外の親族が対象なら「扶養親族」で、扶養控除として一般38万円、19歳以上23歳未満の特定扶養親族63万円、70歳以上の老人扶養親族48万円(同居老親等58万円)が差し引かれます18。配偶者が対象なら「控除対象配偶者」で、配偶者控除は本人の合計所得金額900万円以下なら38万円です3。
扶養親族になる要件は4つで、12月31日の現況で判定します1。
- 配偶者以外の親族(6親等内の血族・3親等内の姻族)であること1
- 納税者と生計を一にしていること1
- 合計所得金額が年間で62万円以下であること(給与だけなら収入136万円以下)14
- 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと、または白色申告者の事業専従者でないこと1
「生計を一にする」は必ずしも同居を要件とせず、勤務・修学・療養の都合で別居していても、常に生活費や学資金の送金が行われていれば当てはまります4。16歳未満の子は扶養親族ではあっても、扶養控除の対象(控除対象扶養親族)にはなりません1。19歳以上23歳未満で合計所得金額62万円超123万円以下(給与収入なら136万円超197万円以下)の子は、扶養親族ではなく特定親族特別控除の対象になります94。
要件と控除額の詳しい内容は扶養控除とは、配偶者の場合は配偶者控除と配偶者特別控除の違い、勤務先に出す申告書は扶養控除等申告書の書き方で整理しています。
社会保険の扶養:健康保険の被扶養者と年金の第3号
社会保険の扶養は、会社員など健康保険の被保険者に主として生計を維持されている家族が、健康保険の被扶養者になる仕組みです2。対象になる家族の範囲は、同居していなくてもよい人(配偶者、子・孫・兄弟姉妹、父母・祖父母などの直系尊属)と、同居が必要な人(それ以外の3親等内の親族など)に分かれます2。
収入の基準は年間収入130万円未満で、60歳以上または障害者は180万円未満、扶養認定日が2025年10月1日以降の19歳以上23歳未満(被保険者の配偶者を除く)は150万円未満です25。同居なら被保険者の収入の半分未満、別居なら仕送り額未満であることも必要です2。年間収入は過去の実績ではなく、該当する時点以降1年間の見込み額で判断し、公的年金や失業給付も収入に含めます2。
厚生年金に加入している第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者(年収130万円未満かつ配偶者の年収の2分の1未満)は国民年金の第3号被保険者で、保険料を個別に納める必要はありません7。
自分がどちらの扶養に入れるか
税金と社会保険は独立して判定されるので、組み合わせは4通りあります。たとえば給与収入が135万円の配偶者は、税金では控除対象配偶者ですが3、社会保険では年間収入130万円以上なので被扶養者ではありません2。逆に年間収入が128万円でも、51人以上の勤め先で週の所定労働時間20時間以上働く人(学生を除く)は自分で社会保険に加入します10。配偶者特別控除は配偶者の合計所得金額133万円以下(給与収入なら207万円以下。給与所得控除74万円を足した編集部計算)で本人の合計所得金額1,000万円以下の場合、特定親族特別控除は19歳以上23歳未満で給与収入197万円以下の場合です11129。年収ごとの具体的な金額は年収の壁 一覧にまとめています。
勤務先の家族手当
家族手当(扶養手当)は、法律ではなく勤務先の給与規程で決まる手当で、支給の条件は会社ごとに違います。配偶者や子の収入が変わるときは、勤務先の規程も確かめます。
あなたの場合
| あなたの状況 | 次にやること |
|---|---|
| 会社員の配偶者がパートで働く | 給与収入136万円以下なら配偶者控除の対象で3、年間収入130万円未満なら健康保険の被扶養者でいられます2。勤め先が従業員51人以上で週の所定労働時間20時間以上の人(学生を除く)は、収入にかかわらず勤め先の社会保険に加入します10。 |
| 大学生の子がアルバイトをする | 親の税金では、19歳以上23歳未満の子は給与収入136万円以下で特定扶養親族、136万円超197万円以下で特定親族特別控除の対象です849。親の健康保険では、19歳以上23歳未満の子は年間収入150万円未満が基準です25。 |
| 別居の親に仕送りしている | 税金の扶養は、常に生活費の送金が行われているなど別居でも「生計を一にする」とされ、親の合計所得金額62万円以下で扶養親族になります41。健康保険では父母は同居が不要で、年間収入130万円未満(60歳以上は180万円未満)かつ仕送り額未満であることが要件です2。 |
| 子が年の途中で就職した | 税金は12月31日の現況で判定するので、就職して合計所得金額が62万円を超えた年は扶養親族ではなくなります(19歳以上23歳未満なら特定親族特別控除の対象になることがあります)19。健康保険の被扶養者は、該当しなくなったときにその都度削除の届出をします2。 |
やらなくていいこと
よくある質問
税金の扶養から外れると、健康保険の扶養も外れるのか
別の制度で、基準も判定の時期も違います。税金は12月31日の現況で1年分の所得を見て判定し1、健康保険は該当する時点以降1年間の見込み収入で判定します2。それぞれの基準で確かめます。
別居している親を扶養に入れられるか
税金では、送金が継続して行われているなど生計を一にしていれば別居でも対象で、親の合計所得金額が62万円以下なら扶養親族になります41。健康保険では、父母・祖父母などの直系尊属は同居が不要で、親の年間収入が130万円未満(60歳以上は180万円未満)かつ仕送り額未満であることが要件です2。
扶養に入っている間、本人の住民税はかからないのか
扶養に入っているかどうかと、本人に税金がかかるかどうかは別で、本人の税金は本人の所得で決まります。目安は扶養内で働くといくらまでで整理しています。
自営業の夫の扶養に妻は入れるか
税金の配偶者控除・扶養控除は所得税の制度で、働き方にかかわらず本文の要件で判定します31。健康保険の被扶養者は、会社員など健康保険の被保険者の家族の制度です2。国民健康保険の世帯の扱いは、お住まいの市区町村の案内で確かめます。
まとめ
- 「扶養」は税金・社会保険・家族手当で別の制度。基準も判定の時期も手続きも違う。
- 税金の扶養:合計所得金額62万円以下(給与収入136万円以下)を12月31日の現況で判定。扶養控除38万円〜63万円、配偶者控除38万円134。
- 社会保険の扶養:年間収入130万円未満(60歳以上・障害者180万円、19〜22歳は配偶者を除き150万円)を今後1年の見込みで判定25。20歳以上60歳未満の配偶者は国民年金の第3号に7。
- 51人以上の勤め先で週の所定労働時間20時間以上働く人(学生を除く)は、収入にかかわらず自分で社会保険に加入10。
- 別居でも送金があれば税金の扶養に入れる。兄弟で同じ親を重複して扶養控除にはできない4。
「扶養と配偶者控除」の記事一覧
出典(公式ページで確認済み)
本文の小さな番号は、下の出典に対応しています。いずれも公式ページを開いて確認しました。
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1180 扶養控除」
- 指定機関日本年金機構「従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1191 配偶者控除」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1180 扶養控除(Q&A)」
- 指定機関日本年金機構「19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります」
- 省庁国税庁「給与所得者(従業員)の方へ(令和8年分)」
- 指定機関日本年金機構「年金用語集 第3号被保険者」
- 省庁国税庁「令和8年分 各種控除額の確認(PDF)」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1177 特定親族特別控除」
- 指定機関日本年金機構「2026(令和8)年10月に社会保険の短時間労働者に係る賃金要件が撤廃されました」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1195 配偶者特別控除」
- 省庁国税庁「タックスアンサー No.1410 給与所得控除」