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税金制度解説
扶養控除とは【2026年版】対象になる親族と控除額(16歳以上・老人扶養)
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この記事の結論
扶養控除の対象になる4つの要件
扶養控除は、納税者に控除対象扶養親族がいる場合に、所得から一定額を差し引く制度です1。まず「扶養親族」に当たるかを、その年の12月31日の現況で、次の4つの要件すべてで判定します1。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| ① 親族の範囲 | 配偶者以外の親族(6親等内の血族、3親等内の姻族)。都道府県知事から養育を委託された児童(里子)や市町村長から養護を委託された老人も含む1 |
| ② 生計を一にする | 必ずしも同居が要件ではない。勤務・修学・療養の都合で別居していても、常に生活費・学資金・療養費の送金が行われていれば当てはまる4 |
| ③ 所得 | 年間の合計所得金額が62万円以下。給与だけなら収入136万円以下14 |
| ④ 事業専従者でない | 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていない、または白色申告者の事業専従者でない1 |
配偶者は①で除かれ、配偶者控除の対象になります13。再婚相手の連れ子は1親等の姻族なので、生計を一にしていて16歳以上なら対象です4。遺族厚生年金などの非課税所得は、③の合計所得金額に含めません4。
扶養親族のうち、12月31日現在で16歳以上の人が「控除対象扶養親族」で、扶養控除の対象になります1。国税庁のページの本文は令和8年12月1日の施行前の金額(58万円・給与収入123万円)のままで、令和8年分から62万円になることは注に書かれています1。16歳未満の子は扶養控除の額には関係せず、申告書の住民税に関する欄に書きます5。
控除額は年齢で4区分
- 一般の控除対象扶養親族:16歳以上で、下の区分に当たらない人。38万円1。
- 特定扶養親族:19歳以上23歳未満。63万円12。
- 老人扶養親族:70歳以上。48万円12。
- 同居老親等:老人扶養親族のうち、本人または配偶者の直系尊属(父母や祖父母など)で同居を常況としている人。58万円125。
同居老親等の「同居」は、病気の治療で入院して別居している場合は長期間でも同居として扱われますが、老人ホーム等に入所している場合はその施設が居所となるため同居とはいえません1。年齢はいずれも12月31日現在で判定します2。
19〜22歳で給与収入136万円超197万円以下の子は「特定親族特別控除」
19歳以上23歳未満の子のアルバイト収入が給与で136万円を超えると、扶養親族ではなくなります4。その代わり、合計所得金額が62万円超123万円以下(給与収入136万円超197万円以下)なら特定親族特別控除の対象で、控除額は所得62万円超85万円以下で63万円から、120万円超123万円以下で3万円まで段階的に下がります6。申告は特定親族特別控除申告書(基礎控除申告書などとの兼用様式)で行い2、欄の書き方は基礎控除申告書の書き方で整理しています。
年金暮らしの親を扶養に入れる基準
親の収入が公的年金だけの場合、合計所得金額は年金収入から公的年金等控除を引いた額です7。65歳以上で年金収入330万円未満なら控除額は110万円、65歳未満で130万円未満なら60万円です7。合計所得金額62万円以下に収まる年金収入は、65歳以上で172万円以下、65歳未満で122万円以下です27。
172万円が扶養親族の上限で、172万円を超えると合計所得金額が62万円を超えるため対象外です(編集部計算)72。
遺族年金は非課税所得なので、この計算に含めません4。親に給与や不動産収入などがあるときは、それらの所得も合計して62万円以下かを見ます4。
別居の親・海外の親族
別居の親でも、常に生活費の送金が行われているなど生計を一にしていれば扶養控除の対象です4。法令上、会社に証明書類を出す義務はありませんが、会社が振込の記録などで送金の事実を確認することが勧められています4。兄弟で親を扶養している場合、扶養控除の対象にできるのは1人だけです4。
国外に住む親族(非居住者)は、16歳以上30歳未満、70歳以上、または30歳以上70歳未満で留学・障害者・年38万円以上の生活費や教育費の送金がある人に限って対象になり1、親族関係書類と送金関係書類の添付または提示が必要です4。
判定の時期と、年の途中で変わったとき
判定はその年の12月31日の現況で行います1。納税者本人が年の途中で亡くなった場合や出国した場合はその時点で判定し1、扶養親族が年の途中で亡くなった場合は死亡の日の現況で判定してその年分は控除の対象です2。子が就職して合計所得金額が62万円を超えた年は扶養親族ではなくなります1(19歳以上23歳未満なら特定親族特別控除の対象になることがあります6)。
年末調整のあと12月31日までに扶養親族の数が増えたときは、源泉徴収票を受け取る日までに異動申告書を出せば年末調整のやり直しができ、やり直さない場合は確定申告で還付を受けられます8。減ったときも異動申告書を出して、不足分を精算します8。申告書の書き方は扶養控除等申告書の書き方で整理しています。
あなたの場合
| あなたの状況 | 次にやること |
|---|---|
| 高校生の子がいる | 16歳以上なら一般の控除対象扶養親族で、控除額は38万円です1。子のアルバイト収入が給与だけなら、136万円以下が要件です4。 |
| 大学生の子がアルバイトをする | 19歳以上23歳未満で給与収入136万円以下なら特定扶養親族で63万円です214。136万円を超えても197万円以下なら、特定親族特別控除で63万円から3万円までの控除があります6。 |
| 同居の75歳の親を養っている | 70歳以上で直系尊属なら同居老親等で58万円です12。親の収入が65歳以上の公的年金だけなら、年金収入172万円以下で合計所得金額62万円以下になります27。 |
| 別居の親に仕送りをしている | 常に生活費の送金が行われているなど生計を一にしていれば対象で、70歳以上なら老人扶養親族で48万円です41。会社が送金の事実を確認することが勧められているので、振込の記録などを残しておきます4。 |
やらなくていいこと
よくある質問
共働きで、子はどちらの扶養に入れるか
同じ人を2人の納税者が重複して扶養控除にすることはできません4。どちらか1人の扶養親族として申告します。
子に給与以外の収入がある
不動産所得や一時所得などがあっても、合計所得金額が62万円以下なら扶養控除を受けられます4。給与と合わせて62万円以下かで判定します4。
扶養控除で税金はいくら減るか
控除額に本人の所得税率を掛けた額が目安です。たとえば38万円の控除で所得税率10%なら3.8万円、63万円で20%なら12.6万円の所得税が減ります(復興特別所得税を除く編集部計算)19。住民税の扱いは、お住まいの市区町村の案内で確かめます。
まとめ
出典(公式ページで確認済み)
本文の小さな番号は、下の出典に対応しています。いずれも公式ページを開いて確認しました。